インドネシアの電気自動車市場は、各地域で急速に成長している。ディーラーが各地域で積極的に売り込んでいることが影響しているようだ。経済紙コンタンが報じた。
PT BYD Motor Indonesia (BYD)は6月30日、ハーモニーオートと提携し、最新のディーラー「BYD Harmony Sudirman」を中央ジャカルタのスディルマン地区にオープンした。
このディーラーは、BYDとハーモニーオートがインドネシアで提携して開設した2つ目のディーラー。一つ目は南ジャカルタのチランダックに拠点がある。
ハーモニーインドネシアのカントリーゼネラルマネージャーであるスワンディ氏は、スディルマン地区を選んだ理由について、オフィス、政府機関、ショッピングセンターの中心地に近いためと強調した。
この新しいディーラーでは、BYDの電気自動車の販売だけでなく、車両の整備、ボディ&ペイントのほか様々なタイプの充電ステーションも提供。
スワンディ氏によると、ディーラーの開設以来、BYDの電気自動車の注文が多く寄せられていると述べた。車両は8月から出荷する予定だという。
具体的な目標は明らかにされていないものの、BYDはハーモニーオートとともに、インドネシアの主要都市、さらにはジャワ島以外の地域においてもディーラーネットワークを拡大する計画だ。
BYDはハーモニーオートだけでなく、PT Arista Elektrika Indonesiaの支援を受けて、今年初めにジャボデタベックおよびジャワ島のいくつかの都市で8つのディーラーを開設した。
他社の電気自動車メーカーもディーラ増設
一方、中国の自動車ブランドであるPT Chery Sales Indonesiaも、6月中に南ジャカルタのMT Haryono、ジャワ西部のチルボン、バリ島のデンパサールで3つの新しいディーラーを開設した。現在、Cheryはインドネシア全土で29のディーラーを運営しており、そのうち17は電気自動車専用のディーラーだ。
「私たちは2024年までにディーラーの数を60まで増やす計画だ」と、Chery Sales IndonesiaのエグゼクティブバイスプレジデントであるQu Jizong氏は述べた。
これらの新しいディーラーの存在は、Cheryの販売に対してポジティブな影響を与えている。例えば、Chery Omoda E5は、2ヶ月連続でこのセグメントの中で最も売れた電気自動車となり、2024年4月には506台、5月には752台を販売した。
さらに、PT Hyundai Motors Indonesia (HMID)もインドネシア全土でディーラーネットワークの拡大を続けており、現在136のディーラーを運営している。ヒュンダイは2024年末までにディーラーの数を145に増やす計画だ。
PT Hyundai Motors Indonesiaの最高執行責任者(COO)であるFranciscus Soerjopranoto氏は、新しいヒュンダイディーラーの建設プロセスが計画通りに進んでおり、ジャワ島外を含む遠隔地にも対応していると明かした。
「我々はインドネシア全土のヒュンダイオーナーに最高のアフターサービスを提供する」
ヒュンダイはディーラーの拡大だけでなく、電気自動車をサポートするための充電ステーションインフラの強化にも注力。現在、ヒュンダイはインドネシア全土で300の充電ステーションを運営している。
インドネシア自動車産業連合 (Gaikindo) の会長であるジョンキー・スギアルト氏は、すべての代理店がそれぞれのビジネス戦略を持ち、電気自動車の拡大に取り組んでおり、充電ステーションの追加が主な焦点であると強調した。